2015年6月17日水曜日

マグナファックス”磁気円盤録音機”
切削式レコードと磁気録音機のメリットとデメリットはCDとテープ(知らない世代も増えているが・・)違いですぐ分かるのでおいといて、両方の良さを取り入れたのがこの磁気円盤録音機で1957年くらいから放送用として磁気円盤録音機の研究が始まり1960年くらいに実用化され民生用としてナショナルと子会社のビクターから短い期間だが発売されたようです。民生用としては学習用としての使い方を提唱していて学校の視聴覚機器として導入された事例がある。
さて円盤録音機だがプレーヤーのカートリッジを磁気ヘッドに交換くらいとあと録音アンプくらいでテープレコーダの複雑なメカはいらないので(溝が初めから切ってあるのでそこをたどって録音する。)テープレコーダーより安く販売されていたがトラックが狭く(規格表があったが何処かにいってしまったのでうるおぼえだが・・)4トラカセットの1トラくらいで外周はともかく内周は三分の一くらいになるのでそれを回避するために内周は溝の幅を広くとっている仕様だったような。
ヘッドアンプもゲルマ2石で当時のアンプとテープ(盤)では厳しい状況だったと思う。あと
録音時間を稼ぐ為に16回転を推奨していてモノによっては8回転がついているものもあった。

VICTOR STL-8 定価 59800円
①ステレオプレーヤー ¥11000
  クリスタルピックアップ
  ターンオーバー式ヘッド
  ST,LP.SP共針圧7g
②2バンド・ラジオ付アンプ ¥37500
  7球2バンドラジオ付(AM×2(AMステレオ用)、SW)
  出力4W×2
③マグナファックスプリアンプ ¥10090
④磁気ヘッド ¥1210
バランス調整用リモコン ¥1000
マグネティックディスク
17cm盤 ¥100(8回転で10分)
25cm盤¥150円(8回転で16分)
 30cm盤¥200(8回転で20分)

個々に価格がついていたのは税制他の便宜上だろうか?
(あとマグナファックスのヘッドだけという形ではは別売していなかった。と思ったが・・・)

(後で分かったことだがプレーヤーに時代的に似合わないアームが付いていたアンサンブルステレオの修理を頼まれたのだがOTTOで見たことがある低出力のカートリッジが付いていたのを電磁型のカートリッジを使えるようにと頼まれたのだが、8回転というスピードが付いていてプレーヤーの横に何か組み込まれた跡があってなんだろう?(当時は8トラかな?)と思いピックアップを取り替えイコライザーアンプを追加した。左側のスピーカーの箱の中に日本の民生機では見たこと無いくらいの大きな電源トランスが付いていたのを見て不思議に思ってました。でこれがマグナファックスとの最初の出会いでしたが気が付くのに40年以上かかりました)



●DENON(デノン)DN-42M 2連式円盤式磁気再生機
ターンテーブル 35cm
回転数 33,45,78
消耗電力 200VA
円周リムドライブ、真空管式



●DN-33M 円盤式磁気再生機



●TTO(東京テレビ音響)TN-50
MD(マグネディスク、レコード共用)型


1959年の放送文化から
「この磁気円盤は、普通のレコードと同じ規格のビニール円盤で、溝のピッチのだいぶん粗い褐色の30cm盤です。録音時間は33回転で三分半でテーマ音楽、録音ニュース、音響効果などにはもってこいの有様。周波数特性は50Hzから10KHzまで一様で、SNは40dbで十分、ピチピチ雑音は無く、ゆがみも少なく、ゴーストも殆ど無く多少傷が付いても音に問題なく100回以上使える。」
とのこと



当時の学校放送、視聴覚教育の手引書にマグナファックスを勧めている文言を見たことがあります。これも”頭出しのやりやすさ”を押していました。(VictorのMDR-1型だと思うのですが上が透明になっている仕様のようです。)





シャボン玉ホリデー青島幸男台本にテープ、ディスクとの記載がありますが効果音はこのディスク
を使っていたのでしょうか?